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11月4日 正法眼蔵 仏向上事 p65

前回東京浄因枯木禅師の
「仏祖向上事ということについて言ってみよ。
そのひとは普通の家の人の子で、目や耳といった感覚器官も不十分(六根不具)、それを認識する力も欠けていてるけれど(略)天上も地獄も入りきれないほどの人だが、わかるかい?」
しばらくおいて
「お前達の前にいる私は伝説の人物のように明敏ではない。
よく居眠りするし寝言も言う」
この発話への道元禅師の解説から。
六根不具というのは、目玉はムクの木の実に、鼻腔は竹筒に、頭蓋骨は糞尿を汲む柄杓にかえられているということだ。
つまり、感覚過多からも離れ、概念操作に足をとられない、環境に左右されない境地である。
火炉を通って金属の仏のままり、海水を通り過ぎて泥の仏が溶けず、火をくぐっても木の仏が燃えない。そのまま仏でいられるのだ。
この解説におけるキーワードはp65
【玉石全身百雑砕なり】
宝玉に例えられるような素晴らしいこの身心が同時に皮肉骨髄という具体物である。
p67
洞山良价禅師と雲居道庸禅師、ならびに曹山本寂禅師の問答。
師に名を聞かれて答え、
「そのうえでさらに言ってみよ」
と言われた弟子の回答と解説

p72
如何なるかこれ仏祖向上の事、と尋ねられ、智門山祚禅師曰く
「柱杖頭上に日月を挑ぐ」 (柱の字は正しくは手偏に主)
日月の光に照らされて旅の道につく杖。杖が日月をかかげている、支えている、と言い得るか。

p74
道悟禅師「仏法の趣旨とは一体どういうものですか」
石頭禅師「不得不知」
「さらに一段ことなる境地から言えませんか」
「長空不礙白雲飛」 すなわち、大空は白雲が飛ぶことをさまたげない、と。
これに対する道元禅師解説の中のキーワード
【侘に不礙なるは自にも不礙なり】
他者をさまたげないものは自らもさまたげない。
次回11月18日は道哲が海外出張のため、講読は休み、坐禅のみ。
by doutetsu | 2006-11-05 00:00 | 赤心会ゼミ録
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