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赤心会・勉強会の記録

【テキスト】西嶋和夫著『現代語訳 正法眼蔵』
【実施日】7月3日(土)
【講読範囲】53.正法眼蔵 無情説法 冒頭P57~P66 
【参加者数】5名
【ポイント】
★本巻の趣旨
①テキスト「本巻の大意」より
無情とは、元来情すなわち心理作用を持たないものの意味であって、端的に言えば、植物、鉱物を意味している。したがって無情説法とは、植物や鉱物のような心理作用を持たないものも宇宙秩序を説いているの意味であって、正法眼蔵の中でいえば、谿声山色、山水経、仏経などに説かれた思想と一脈通ずるものがある。
 しかし道元禅師は無情説法の意味をさらに一歩前進させ、説法すなわち宇宙秩序を説くということが、心理作用の有無に煩わされない宇宙秩序そのものの、作為をともなわない開示であることに着目され、南陽慧忠禅師、洞山悟本大師、天童如浄禅師、投子大同禅師などの言葉を引用されながら、無情説法の真意を説いておられる。」
②以後の提唱より
感情に煩わされていない時本当のものが説けるという主張も無情説法という言葉の中で表現している。感情に煩わされているとき法を説くことはできない。感情を離れること。そのとき生物であろうと無生物であろうとこの世の一切が釈尊の教えを説いていることになる。

★引用
p62『愚人おもはくは、樹林の鳴条する、華葉の開落するを、無情説法と認ずるは、学仏法の漢にあらず』
耳に聞こえ、目に見える自然の姿に触れて「心理作用のない自然が真実の教えを語っている」と思うのは間違っている。ひとつは草木瓦礫を安易に無情と断定すること。ひとつは目にも耳にも捉えられない「無情説法」を体感することを退けることだから。
P66『しばらく国師に聞著すべし。衆生聞後はとはず、衆生正当聞説法時如何と』
大証国師と僧との問答を解説したのち、さらに道元禅師が問いを置く。
「説法を聞いた結果として、人々は変わるのか?説法を求め、聞いているその瞬間は仏ではないのか」と。

【今後の予定】
7月17日(土)西嶋老師 「中論」特別提唱
以後東京大学仏教青年会の夏季休館期間。
(8月28,29日 静岡県羽鳥山洞慶院にて坐禅会)
9月18日(土)西嶋老師 「中論」特別提唱
10月2日(土)赤心会 「無情説法」続きp68より。
by doutetsu | 2010-07-04 19:10 | 赤心会ゼミ録