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坐禅と正法眼蔵研究の会40年の歩み-仏青90周年誌に寄せて

わたくしたちの「坐禅と正法眼蔵研究の会」が所属している東京大学仏教青年会がこのたび創立90周年を迎えることになり、記念誌を発行のために「感慨と活動紹介」の寄稿を求められた。
「英語の会」についは幹事のSさんが、日本語の当会については当ブロガーが原稿を書くことになった。昨日事務室にお渡しした原稿の内容を以下に掲載させていただく。実際の記念誌は仏青のご担当者が編集されるので、このまま掲載されるとは限らないが、現時点で知りえた当会の歴史と活動紹介として、関心のある方はお読みいただきたい。
直前に原稿に目を通してくださった西島老師をはじめ、会草創期の状況をお教えいただいた諸先輩にお礼を申し上げます。


『坐禅の実感に即して仏教哲学を学ぶ』

 東京大学仏教青年会の創立九十周年を心からお祝い申し上げます。
 「坐禅と正法眼蔵研究の会(日本語の部)」は、一九七〇年六月二十七日に開始しており、東大仏青の傘下で四十年弱活動を続けていることになります。元々は「現代語訳 正法眼蔵」「仏教―第三の世界観」等の著者である西嶋愚道和夫先生が当時の東大仏青理事長平川彰先生に相談され始められた講座であり、東大紛争に衝撃を受けた西嶋老師の「仏教の考え方を世に広めなくてはならない」という強い願いが背景にあったと伺っています。その後外国人向けの英語による講座も始まり、これも「ドーゲン・サンガ」の名称で今なお継続しており、当会とはいわば兄弟関係にあります。

 西嶋老師は東大仏青以外にも東方学院、朝日カルチャーセンターや企業において講義・指導をされましたが、二〇〇二年、「中論」の日本語訳改訂や英語訳などご研究に専念するため講義活動を休止され、以降は会員が従来の仏青での講座の様式に則して継続しています。

 開催日は第一、第三、第五土曜日の午後二時半から午後五時まで。西嶋老師の「仏教哲学=道元禅師の教えは坐禅の実感を基礎にしてこそ正しく理解できる」というお考えに従い、まず坐禅室で四十五分間の坐禅を行ないます。その後ホールに移り五時まで幹事が中心となって前述の「現代語訳正法眼蔵(全十二巻)」をテキストとして講読を行ないます。講読の前には「開経偈」を、終わりには「普回向」を揃って唱えます。

 『正法眼蔵』には極めて難解な叙述が多々ありますが、テキストの詳細な註と逐語訳ならびに三十数巻に及ぶ西嶋老師の「正法眼蔵提唱録」を参照しながら講読を行なっています。難しくはありますが、「行い」による主客の統合を説く深い教えや、比類無い美しい理路に触れる感 動に導かれながら勉強を続けています。

 毎回の出席者は十数名。昨年より三月から十一月にかけて毎月第三土曜日に西嶋老師による「中論」の特別講義をお願いしており、これには三十名強の方が参加されています。東大仏青や幹事へのお問い合わせから新たに当会に参加される方もいらっしゃいます。
一九七五年に港区の永平寺別院で始まり、その後静岡県の久住山洞慶院で毎年行っている夏の坐禅会も、当会が中心となって運営しており、全国の参学の仲間が集う機会となっています。

 今後も、東京大学仏教青年会というすばらしい環境のなかで、長く培ってきた伝統を絶やさぬよう活動を続けさせていただきたいと願っております。

二〇〇九年1月二八日 「坐禅と正法眼蔵研究の会」幹事
by doutetsu | 2009-02-01 17:45 | 活動・連絡