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11月17日正法眼蔵「授記」第1回@東大仏青

坐禅の後講義室にて、参加者9名。
冒頭に、先週金曜、同じ講義室で行われた東大仏講演会における頼住光子お茶の水大学準教授の講演内容の項目と、引用された「諸悪莫作」の文言についての西嶋老師の解釈との異同を紹介した。
また、先週の土日の西嶋老師関西ご巡錫について簡単に報告した。

テキストは西嶋和夫著「現代語訳正法眼蔵」第6巻p31、「授記」一回目。
授記とは真理を体得した人が他に向かって、「お前は将来、真理を把握するだろう」という保証を与えること。

「仏祖単伝の大道は授記なり
「その授記の時節は、いまだ菩提心をおこさざるものにも授記す
「いまこの臭皮袋に識度せられざるには、授記あるべからずと活計するなかれ

釈尊の教えとは「お前は仏になるぞ、真理を体得するぞ」というあらゆる瞬間における語りかけである。
真実を知りたいという希望を起こす前であってもその「ささやき」は行われる。
あわれな境涯の自分の今の心で認識できないからといって、それを否定してはならない。

人生はつまらない。自分に価値はない。
ときおりそう思いがちな我々に対して、釈尊は(釈尊の教えが宇宙を通して)、この素晴らしい世界にいるお前は、この人生において仏になる、仏である、真理をつかむと不断に語りかけ、励ましてくださる。

p38 玄沙院宗一大師と雪峰義存禅師の問答。
p39 これに対する道元禅師の解説の前半。問答に出てくる授記について。
「青原の石頭に授記せしときの同参は、<略>青原も釈迦の授記をさづくるゆえに

授記する側もされる側も、ともに真理の体得という意味では同じであって時代を超越している。

「至愚にしておもふことなかれ、みづからに具足する法は、みづからかならずしるべしとみるべしと

自分の中の実態をすべて認識/観察できるわけではない。
今の自分の知見認識の中にないからといって、自分にそれがないと思ってはならない。
それが釈尊の保証なのだから。

次回は12月1日、p42より。
同じ問答への解説が続き、真理の把握は具体的な事実に即すことが語られていく。

◆ ◆

会計のSさんに夏の坐禅会の会計報告を作成していただいた。間があいたが、坐禅会参加者には写真とあわせてお送りしたい。
また、西嶋老師に中論の講義をしていただく可能性を報告したところ、皆さんの希望も強く、終了後に幹事で具体策を協議した。老師にも確認したうえで決まり次第、関係者に連絡します。
by doutetsu | 2007-11-18 12:22 | 赤心会ゼミ録

西嶋老師関西提唱随行記

11月10日11日の二日間、ドーゲンサンガ大阪のGさんのセッティングで西嶋老師の関西での「中論」提唱が行われた。

10日土曜、朝8時に高島平のお宅へお迎えにあがり、雨の中を出発。
12時前に晴天の京都につき、出迎えのGさんEさんと、八条口のホテルの13階で昼食。春先は同じ店で桜を見ながら食事をされたとのこと。今年の紅葉は遅く、南側の山はほとんど緑色だった。
電車で枚方公園に向かい、駅からタクシーで松下電器人材開発カンパニーへ。
正眼会、ドーゲンサンガ京都、愛知などから弟子約15名が集まり先生を出迎えた。

約30年前、松下電器の研修責任者が西嶋先生の話ををテレビで見て、翌日電話で指導をお願いし、以来、西嶋老師は、正眼会と命名された勉強会に数年前まで月1回、新幹線で通い、坐禅提指導と提唱を続けてこられた。

広い敷地の庭で写真撮影。
和室で坐禅をした後、2階の会議室で「中論」第1章<確かな事実に関する検証>のご提唱。
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老師は難解なテキストを朗々とした声で解説される。

終わって歓談の後、料理屋に移動して会食。
老師もビールに一口、口をつけられた。

和やかに会食が終わり、京阪本線で天満橋へ向かう。
駅で何人かと別れ、電車の途中駅でも徐々に降りていく。
そのたびに老師は電車の中で立ち上がり、動き出すまで降りた人たちに窓から手を振って挨拶をされた。

ホテル京阪天満橋までGさんが送ってくださり、老師と私は8階の向かい合わせの部屋で休んだ。

翌朝、バイキングスタイルの朝食を済ませ、ホテルの会議室で、今日は「中論」第2章<「行った」「まだ行っていない」に関する検証>のご提唱。
今日の受講者は昨日のメンバーの中の7名。
2章の提唱は初めてとのお話だったが、明快なご説明に受講者は真剣に聞き入った。

ホテルを出て、タクシーで「適塾」見学へ。幕末に緒方洪庵の開いた蘭学塾で大村益次郎や福沢諭吉といった日本の近代を切り開く人材を輩出した場所だ。
Gさんが老師に解説をしながらご案内した。今の建築ではありえないほど急な階段も補助を受けながらご自分で昇られた。
「勉強になるね、いいものを見せていただいた」とご満足の様子だった。

昼食を、と向かった中之島公会堂のレストランが日曜で満員。
新大阪駅美々卯で6名で食事。
新幹線ホームまでGさんMさんが見送りに来られた。
新幹線が動き出すまで、老師はデッキに立ってその見送りを受けられた。
帰りの車中
「いい人ばかりなので楽しいし、疲れませんな」
と、西嶋老師はおっしゃった。
そのほか、正法眼蔵十二巻本の位置づけ、公案というものが四諦の構成になっていることなど、多くのお話を聞くことができたのは随行したおかげで、ありがたかった。

17時半ごろ、高島平のご自宅にお送りした。疲れた様子はお見せにならなかった。

今回の企画、ホテルその他の手配からスケジューリング、費用までほとんどをドーゲンサンガ大阪、すなわちGさんにお世話になった。

正眼会のセッティングは I さん、Oさんが尽力された。Eさんは2日にわたって記録撮影をされた。その他全員の熱意、ご厚意で88歳を迎える西嶋老師の秋の関西ご巡錫は成功裏に終わった。d0034276_725652.jpg
by doutetsu | 2007-11-14 23:07 | 活動・連絡