<   2007年 05月 ( 1 )   > この月の画像一覧

5月19日 行持(下) 寺を建てても写経をしても功徳は無い。

5月は連休もありただ一度の東大仏青。
45分の坐禅のあと講読。
行持(上)を終わり、行持(下)に入った。中国初祖、達磨大師が中国に渡った際の事跡から始まる。

インドの皇子であり釈尊の第28代目の後継者である達磨大師が3年かけて船で中国に渡られた。このことがなければ中国にも、ひいては日本にも正しい仏教哲学は伝わらなかった。
従って、祖師西来の事跡は重視され正法眼蔵の中でも再々取り上げられている。

西暦527年旧暦10月、渡来した達磨大師は梁朝の武帝と会う。
武帝が「自分は即位以来、寺を立て、経典を写し、僧、尼僧を支援した。どんな功徳があるだろうか」と問うたのに対して、初祖が「なんら功徳はない」、と答えた有名なやりとりが引用される。
そんなものは、人間界か天使がいるとすればせいぜいそれくらいの世界の小さな成果であって、実体ではなく、むしろ余計な悩みの原因になる。
真の功徳とは、
『浄智妙円、体自空寂、如是功徳、不以世求』
清らかな智慧が素晴らしく完全行きわたり、身体は違和が無く静寂な状態。

それは世間的な(評価を)求めるようなことで得られるものではない。
つまり、誰もが坐禅をしたときに得られる実感そのものである。

武帝がふたたび問う。釈尊の教え/哲学の究極は何か。答えて曰く
『廓然無聖』
自分を含め世界は明々白々で神秘的なものは何も無い。

常にこの境地でいられるか否か。
仏教的生活の試金石なのだろう。

次回は6月2日、テキストP195から。
by doutetsu | 2007-05-26 22:06 | 赤心会ゼミ録