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2010年1月16日「説心説性」

正法眼蔵l講読の2010年度第1回は48巻「説心説性」
西嶋和夫著「現代語訳正法眼蔵第7巻」

説心説性は精神を説き、本質を説くことであり、言葉を使って抽象的に説明することであって、臨済宗大慧禅師などは真理を体得するさまたげになるので避けるべきとしている。
しかし道元禅師は、この世の一切の事象が自己の精神を発揮し、本質を発揮することであるみて強く肯定している。
また、言葉で論議をすることも仏道修行の必須のプロセスとみている。
現象以外に本質は無い、という見方に通じる文章があり、さらに「現象=精神×本質」と説いているように読める部分もある。

キーセンテンス。
『きのふの説心説性は百不当なりといへども、きのふの説心説性の百不当、たちまちに今日の一当なり。
行仏道の初心のとき、未練にして通達せざればとて、仏道をすてて余道をへて仏道をうることなし。』


本年度も、東京大学仏教青年会の春・夏・冬季の休館日以外、休日を除く第1/2/3土曜日に実施します。
また、昨年同様、3月から11月までの第3土曜日は西嶋老師の「中論」特別ご提唱会を開催します。
by doutetsu | 2010-01-17 22:04 | 赤心会ゼミ録
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